『多様な正義のはざまで』

私たちは、経済学的にいうと『政府』『企業』『家計』の三つに区分される会計の中で生きています。

これまで、政府(自治体)に対応する際の企業(民間事業者)の心得や両者が協働することの意義などに着いて述べてきました。

今回は、この両者が主張するそれぞれのジャスティス(正義)について考察していきます。

それぞれ理由ある正義 三態

その一)企業をはじめ営利を目的とする団体にとっては、他者より優位に立つ新しい挑戦こそが利益の最大化をもたらします。

このため、いつまでも同じ制約の中でルーティンをこなすことを良しとしません。ルールの間隙を縫って自己変革と社会変革を自らの行動によって促していきます。

それは、経済活動における一つの正義のあり方ということができるでしょう。

再開発には多様な価値観を調整できる『正しい視点』が不可欠

その二)先日、都心のある地域でハード、ソフト両面にわたり新しい街づくりを進めている会社の代表の方から、行政に対するたいへん厳しい評価を聞く機会がありました。

基準や慣行に囚われすぎる行政の判断に直面して困惑され、どこを押しても暖簾に腕押し状態に陥り、怒りすら覚えているご様子でした。

ここにも、事業者利益と社会的責任のバランスをとりながら街を後世へ残す開発主体者としての正義があります。

その三)一方、自治体を含め行政の言動には、法令遵守という絶対不可侵の行動原則があります。

融通が効かないとか、お役所仕事という公務員に対する批判は、国民の人権を守るために公務員へ課した強力な制約の結果です。

為政者の自己都合による恣意的な判断を絶対にさせないことを明言した行政活動上の正義ということが出来ます。

正義はひとつではない

社会のさまざまな場面で、多様な正義が存在します。

複眼的で懐深い視野が必要

それぞれが置かれた立場や時代背景の中で、どの正義を優先するか選択を迫られます。

パートナーシップ・コンサルタンツは、正義を一面的に捉えません。

今何を選択することが民間事業者様(企業)の利益につながり、社会(政府)に幸福をもたらし、エンドユーザー(家計)を潤していくのか…。

多くの経験から得た知見に基づき、適切な正義の選択を助言し指導し実現させてまいります。

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