『 See you again 』
今回から、各ブログを読み進んでいくと、私の近況写真をご覧いただけるようにします。
自撮りの写真がほとんどで、被写体に難ありなのでご容赦ください。
さて今日は、クスッと笑える、ちょっとしたビジネス実話小咄です。
このコロナ禍、握手もままならないG7各国首脳が、肘打ちで挨拶する姿をテレビで見ていて、思い出したショートストーリー。
秘書はつらいよ?
それは、少し肝を冷やしたシーンで、1990年頃と記憶しています。
以前からお話ししておりますように、私は柄にもなく『秘書』をやっていました。
東京23区の公務員で秘書です。お世話の対象は区長と副区長と言うことです。
秘書は4名いて、その中で私は多少英語ができるほうでした。
海外要人が急に区長を訪問という場合、稀に通訳を伴わないことがあり、そんな時は決まって私が拙いアテンドをしました。
海外スポーツ選手は特に美味しい仕事。観戦好きの私は、役得とばかりにしゃしゃり出たものです。
本当は Nice to see you
さて、その時の訪問者がどなただったかは覚えておりません。
英語圏からいらしたどなたかでした。しかし、そのシーンは鮮明に記憶に刻まれています。
“See you again” 私のボスがそう言って、その会見は始まりました。
この際、誰がそう言ったかの特定は避けます。
『チッチッチ。 ボス、それダメね!』
このひとことがサラリと言える度胸と経験が私にはなく、雰囲気でもありませんでした。
満面の笑みを浮かべ、会っていきなりの『サヨウナラ』は強烈。
私はその場に凍りつきます。
本当に See you again
I‘m very happy to see you again こういう挨拶はありますよね。
でも、なにせ初対面。『また会えて嬉しい』なんて言い合える仲じゃないです。
先方の驚きは察するに余りありました。しかし、そこは大人の対応でした。
表敬訪問は淡々と過ぎ、帰りになる約束の時間、笑顔で握手を交わします。
エレベーターホール直前までお見送りするのが慣わし。秘書もホッと一息です。
すると、ボスは、再び満面の笑みで言いました。
“See you again”
ああ、また言うのね、ボスったら。お分かりじゃない。
あれから30年の時が流れ、私の度胸もすっかり座りました。
コロナ禍のもと、たいへん厳しいビジネス環境が続いています。
皆さん、お元気でしょうか。
こんな話で笑顔を取り戻し、明日の活力に… ならないか。
なんとか乗り切りましょうね。
ではまた。“See you again❣️”