私のコンサルプライド 『同時同業の禁』
コンサルプライドという聞きなれないタイトル。これは言い換えればコンサルタントである私の矜持という意味です。
コンサルタントとして活動する上で大切にしていることは幾つかあります。今回は同時同業を自らに禁じていることについてお話しします。
もともとはマルハビな私
同時同業の禁を語る前に、マルハビすなわちマルチ・ハビテーション=Multi(複数)& Habitation(居住)についてお話しします。
かつて公務の場にいた時のこと。仲良くさせていただいた社会党系のU議員から、よく飲みに誘われたりゴルフに付き合わされたりしました。
あるゴルフ場帰りのワゴン車(運転者は落語家、助手席に議員、後ろに社会党支持者、おねーちゃん系、そして私というカオスな車内)で、その議員が皆さんに私を紹介して曰く
「このヤスダくんという人は、役人なんだけどマルチ・ハビテーショ二ストなんだよなあ、はっはっは…」
おそらく、『お前の首長は自民党系だろう。なのに社会党の俺の誘いに乗って来るとは、変わった奴』そんなことを言いたかったのだろうと思います。きっと、私からそういう匂いがしたからU議員は誘ってきたに違いありません。
その後、国政で自社さ連立政権が成立するなど、与野党入り乱れる混沌とする時代が来ましたが、私は、その先駆ける多拠点居住を既に実践していたのでした。
でも、コンサルがマルハビったらお終い
「それをやっちゃあ、おしまいよ。」そう思っています。
人付き合いと仕事は明確に別物。キッチリと一線を画するべきですね。具体的にどういうことか説明します。
私の仕事で言うと、たとえば都市デザインやエリアマネジメントなどを行う企画会社とコンサルタント契約を結んでいたとします。この場合、同業である他の都市プラン系の企画会社とは、コンサルティング契約関係に立ちません。
同一公募案件で、同時に複数社の企画提案を支援することは論外です。私はその延長線上に、別案件であっても、同じ期間に同業へのコンサルはしないことを自らに課しています。
医療や福祉分野でも同じこと。文化、芸術分野しかり。芸能、スポーツ… そうそう、スポーツを例にわかりやすく言いますと、あるJリーグチームからコンサルティングの依頼を受けていたとしたら、他のJチームからの依頼はお断りします(仮定の話とはいえJチームはやってみたいですね!)。
一つの業種に対しては一社、つまり同業他社からコンサルティング契約のオファーがあっても、同じ期間内にはお受けしない。
これが、パートナーシップ・コンサルタンツが定めたコンサルプライドの一、『同時同業の禁』です。