コーディネートサンプル集❶ 🏨食材🦌
きのう(2022年7月30日)のことです。令和アカデミー倶楽部(https://reiwa-academyclub.jp)主催のWeb講座で、世界の『Restaurant』と『Foodies』についての講義を受けました。
THE WORLD’S 50 BEST RESTAURANTS(世界のベストレストラン50)という美食のアカデミー賞とその審査をめぐる内容が中心で、刺激を受ける話がいくつかありました。
特に注目したことは、ベストレストランのシェフは、世界中に食材を求めているということ。一方、飽くなき食への情熱から、金に糸目をつけず食を探し求める『フーディーズ』という人々がいること。そして、シェフもフーディーズも、世界中どこへでも旅するという事実でした。
次にご紹介するコーディネートサンプルは、規模こそ少し小さいですが、山あいの農水産品とラグジュアリーホテルに、ご縁をつむいだ物語です。
📕物語の始まり
およそ1年前(2021年)の夏、一人旅に出る直前。私は知人から、ある高級ホテルダイニングを勧められました。
訪問先近くに家を借りていたので宿代がかからず、食事の贅沢が叶う旅です。おすすめのレストランを予約し、オープンからまだ1年もたたないそのホテルへ向かいました。
シェフは、私とカウンターをはさんだ差し向かい。同じ時期にパリにいた頃の思い出話などで打ち解けていきました。
もちろん、美食家の知人が勧めたレストランです。美味しく楽しく心躍る時間を過ごしたことは言うまでもありません。経験したことのない感動のメニューが並びました。
プロジェクト始動
食事時間を通じて、シェフと心の距離を縮められた幸運。こんな時に生まれる空気感、信頼や心のつながりは大切です。
私は、シェフに、ある食材宝庫の山あいの町を紹介したいと申し出ました。シェフは、自らその町を訪ねたい、ホテルスタッフも伴いたいと受けてくれました。
コーディネーターとしての私の出番です。生産地とホテルダイニングを仲介する役割が降りてきた瞬間でした。
一方、スピード感も大切ですが、食を扱う仲介には細心の注意が重要です。ウイルス感染が底を打たない状況下、準備を慎重に進めました。
その間、何度か訪問日程が流れました。そのたび、生産者がレストランによせる期待を裏切ることになりました。2022年が明け、予想もしないオミクロン株が感染拡大していきます。
訪問と交流そして契約実現!
コーディネーターの存在意義は、こうした時間的なすれ違いが重なっても、供給者側と利用者側の双方に生じた機運を減退させないことです。両者の期待感が失われないよう、連絡をとり続け、関係をつなぎ止めていきました。
デルタ株からオミクロン、BA5、ケンタウロスと、ウイルス種が置き換わる隙間を狙ったかのようなワンチャンス、7月の好期が到来します。
生産地域には、現地産品のリストアップと準備を依頼し、ホテル側には、訪問希望時期と訪問者を提出するよう求めました。
出会いからちょうど1年。シェフを含む3名、ホテルの責任あるスタッフ職の皆さんによる現地訪問は、7月上旬に実現。1日半にわたって10品目を超える農産品、水産物、ジビエなどを生産、供給する皆さんを訪ね、意見交換をしていただき、複数品目で契約関係を構築していきました。
コーディネート整えます
『コーディネート』には、「部分の動きを調整し、全体の統一を図る」という意味があります。
英語のつづりを見ると、Coordinate 。おそらく、Co と Ordinate を複合した言葉でしょう。
この Ordinate、諸説あると思いますが、ラテン語の ordina=整理 が語源かなと。
ホテルと生産者を「つないで」「むすんで」「いかした」コーディネートは、まさに「整いました!」サンプルの一つ。パートナーシップ・コンサルタンツは、こうした生産者と消費者を結ぶ架け橋の役割を担って、双方のウインウインを実現していきます。