『こうやって勝つ指定管理プロポ』❶
90%以上の契約獲得実績を誇るって本当なの?と、疑問を持たれてもそれは当然と思います。
パートナシップ・コンサルタンツが、どのように企業様、法人様を指導し、助言を与え、誘導し、自治体との契約を高打率で獲得していくのか。
これまで、自治体の公募するプロポーザル案件の獲得について、様々なコツを披露(コツブログ)してまいりましたが、今回から何回かに分けて、公共施設の指定管理者を公募する案件に絞って解説します。
A市立福祉施設の指定管理案件
この事案は、ある自治体が、所有する公有地上に福祉施設を建設し、その指定管理者を公募するものでした。
コンサル先である医療系社会福祉法人とのファーストコンタクトは、2018年7月下旬。
申請受付期間(8月下旬〜9月上旬)を目前にして、提案書類の完成にはあまり余裕はなく、一歩も二歩も出遅れた感のある状況でした。
まず着手することは、荒くても良いので早めに企画提案書類の第一稿を完成させること。そこから全てが開始します。
福祉系の公募はあまり経験がない法人でした。そのうえ本案件を狙う競合他社が多数。指導と修正作業には、多くの時間をさかねばならないと、この時点で覚悟を決めます。
一次審査の書類選考が終わっても、二次審査となるプレゼンテーションの関門が立ちはだかります。短期間に、そこまで総合的にアシストし、契約を獲得させることが私へのミッションです。
まずはトップとの意識すり合わせ
本件は、知人からの紹介で、法人のトップである理事長とお話しすることから始まりました。
直接お話しを伺ったところ、医療法人のスキルを活かして福祉系の公共施設を指定管理したいと切望しておられ、そのために短期間で効果的な指導を受けたいとのことでした。
理事長の言葉から、保健医療に止まらず、福祉の分野においてもスキルを活かして貢献したいという強い意欲と社会的使命意識をお持ちだと感じました。
こう言う案件、実は公務経験者としては、腕の見せ所とばかりに力が入るのです。
公募プロポで得られる3つのメリット
指定管理案件のコンサルタントとして、指導の初期に必ずお話しすることがあります。それは指定管理を獲得する3つのメリットについてです。
第一に、長期にわたって排他独占的に公共施設の管理運営を自治体から委ねられる権利者となることが、法人として獲得する最大のメリットです。この施設の場合、本件公募を勝ち抜くことで、10年にわたって他社に煩わされることなく指定管理者としての権限を行使できるのです。
第二に、極めてタイトなスケジュールをこなす経験値が手に入ることで、法人としての自信とプライドの獲得というメリットをもたらします。本件の場合は、7月下旬着手、9月下旬までに書類提出、一次審査を通過して二次のプレゼンテーションへと進み、10月の選考委員会で選定される…。わずか約3か月で全てを勝ち取ると言う勝利を味わうことができます。
第三に、これらの経験値は法人のレガシーであり強みともなり、経験を積めば私からの指導修整を経なくても自立して課題にあたる能力がメンバー全員の身につくのです。つまり、法人のステイタスアップと人材開発もおまけについてくることが、メリットの第3ということができるでしょう。
次回以降で、具体的な指導の状況、法人と私のやりとりなどについて、アップします。ご期待ください!