『つなぐ 〜 公園造成と家具メーカー』
今回は、パートナーシップ・コンサルタンツ創業の3要素 “つなぎ・むすび・いかす” の入り口『つなぐ』についてです。
『つなぐ』当事者は、個人、団体、企業、自治体、官公庁…と、主体の性格、規模の大小や官民の違いを問いません。
つなぐ必要があるのは、互いの存在を気づいていないか、気づいていても無関係と認識している者どうしです。そこには、従来からの常識や前例踏襲、苦手意識など、さまざまな心の障壁も立ちはだかっています。
パートナシップコンサルタンツは、新しい出会いを演出するアドバイザー、コーディネーターであり、事業者に最適な相手型をつなぐ役割を誠実に務めていきます。
ベンチというストリートファニチャー
さて、つないだ事例の一は、都市開発とベンチです。
公共物である道路や公園に設置したり置くことのできるものに、公衆トイレや売店、ベンチなどがあります。ある都市開発事業者から、そのベンチについてご相談を受けました。
新しい再開発エリアに、街の雰囲気に合った彩りとしてベンチを置きたい、ついては最適な事業者を紹介してもらいたいという内容です。
都市文化としてストリート・ファニチャーという概念があります。街を憩いの空間として家のようにとらえ、屋外ではあっても、そこには耐久性重視の無機質なものではなく、家具のような温かみのあるものや芸術性の高いものを設置する考え方です。
街の色付けに必要だったあの会社
相談者の開発事業者は、再開発で生まれた道路状敷地と公道を一体的に活用したいという野望を持っていました。
パリではカフェが道路も使って営業できるのに、なぜ日本ではできない?都市づくりに携わったことのある人であれば、官民を問わず感じたことのある疑問だと思います。
こういう法律の不備を突くような野心的な取り組みは大歓迎です。
野望の実現に向けた第一歩は、歩行者が憩うことのできる道路上の滞在スペースづくり。そのツールに、都市景観重視のベンチの整備をめざすことになったとのことでした。
この話を受けて発想したのは、「ベンチといえば『公園整備事業者』か『道路施工事業者』だ」という常識(旧来の慣行)から遠く離れること。そして、最適なあの会社とつなぐことでした。
つなぐは家具メーカー‼️
発想の背景は、「座るだけの物体としてベンチがあれば良いというものではない」という確信です。
このとき紹介した会社は、椅子製造中心の老舗家具メーカー。そのノウハウを活用して、都市空間、都市景観の中に、人が快適に座るスペースの創造を誘導しようと考えました。
都市の中に、快適に、かっこよく、良い時間を過ごすことのできる素敵な空間を整備する…
実現に向け、まずは両者をつなぐ場の設定から始めていきます。
そして整いました❣️
こうして、両事業者の責任者を引き合わせることから、この『つなぐ』案件は始まりました。
もちろん、私どもの仕事は、家具メーカーと開発事業者とのお引き合わせに止まりません。
求められているベンチの斬新なデザインづくりが何よりも重要なポイントです。
色彩感覚を重視し、座り心地にも優れ、憩い・集う場として市民に選ばれる場所。そんなベンチのコーナーが実現するように、都市空間にマッチした創造的なデザインプランを追求し、開発事業者にご納得いただけるレベルで実現に漕ぎ着けました。
このように、パートナシップ・コンサルタンツは、相談者様の課題に応じて最適の相手をご紹介し、軌道に乗せるまでケアをつづけてまいります。
皆様からのマッチングのご相談をお待ちしております。